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2017.08/16 学ぶ

先月末、近所の書店が店じまいとなった。インターネットの普及で書店は最盛期の2/3以下になり、半分となるのも時間の問題である。

 

昔、町の本屋にも「工業材料」のような専門雑誌が置いてあったが、そもそもこのような大衆専門雑誌が21世紀になるとどんどん廃刊になり、専門書の類は大型店舗の書店に行かなければ手に入らなくなった。

 

その専門書も、大型書店でも取り扱いが減ってきているという。大学の生協でも授業で使う教科書程度しか置いていないところもある。

 

この数年は、本屋に足を運ばず、いきなり国会図書館へ行く機会が増えた。何か勉強しようとした場合に昔は本屋でまず立ち読みをしたのだが、立ち読みで読む本が無くなったので、国会図書館へ行くようになったのだ。

 

子供たちに知識をどこで得ているのか聞くとインターネットで事足りるという。確かに簡単な知識であればインターネットですぐに手に入る。しかし知識の体系になるとインターネットでは無理である。

 

一冊の本は、知識の体系であった。それを比較することで知識を立体的に体系化できる。例えば、当方の学生時代に物理化学の教科書にはバーローとムーアがそれぞれ異なるスタイルの本を著していた。この二人の著書を読み比べることで物理化学の理解が進んだ。

 

著者により知識の表現は異なるのだ。知識は単なる情報ではなく活きた形で学ばなければ身につかない。だから著者が明確である本で学ぶ行為は今でも重要だと思っている。

カテゴリー : 一般

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